皆さん、こんにちは。
土井けいじです。
今回訪れたのは、新宿の『ラーメン王(キング)』。
何となく、ふと立ち寄った、というのが来店の経緯です。
僕はいつもオーソドックスなメニューを頼むので、この日注文したのも、最も安価でスタンダードな「豚骨塩ラーメン」。770円と、リーズナブルな価格でした。
他にはどんなメニューがあるんだろうとメニューを眺めていると、裏面にも記載があることに気づきました。
裏返してメニューを見てみると、衝撃的なメニューが……。
ラーメンと餃子、チャーハンのセットが、なんと750円。
単品のラーメンより安いではないか……。
単品のラーメンと、セットで出てくるラーメン、一体何がそんなに違うんだ?
僕は甚だ疑問でした。
まず考えられるのは、ラーメンのスープの違い。
単品の方は、極限までこだわり抜いた、その店伝統のとんこつスープ。一方、セットの方は、ごく一般的なスープ。
セットメニューになるほど味が落ちてくる、というのはありがちなことなので、これならうなずける内容です。
次は大きさの違い。
セットで出てくるラーメンが、単品に比べて異常に小さい、
というケースは、ままあるケースです。
『キング』という名のお店なので、単品で出てくるラーメンが、それはもう、食べきれないくらいに大きいのではないか、そんな風に期待を膨らませてしまいました。
その期待からすると、少々物足りないような気が……。
コンサルタントとして多くの企業の経営に携わる中で思うことは、「仕事は意図した通りになる」ということです。
ユーザー目線で見ているとわからない、何気ない些細な部分(今回で言うと価格設定)にも、必ず経営者の意図がなければなりません。
経営者の「意図」とは、それがそのままその仕事の「目的」となり、コンサルタントやプランナーと呼ばれる人たちは、その目的を達成するために、何をどうなしていくべきかを考え、提案するのが仕事です。
そんな仕事をしているコンサルタントの僕からすると、「この価格設定はどういう意図が込められているんだろう?」という疑問が終始頭から離れず、あっという間にラーメンを完食してしまいました。
次回来るときはセットメニューを注文し、単品との違いを味わってみたい、そんなことを思いながら店を後にしました。
ひょっとすると、店を出て行くときのこの気持ちが、『キングラーメン』のオーナーさんの「意図」だったのかもしれません。